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ワークショップ・見学会 活動内容

2006年9月30日(土)

自然エネルギー教会 見学会 のご報告

三浦半島の先端から海を見下ろすように建っている修道院を訪ねました。
九州で創立された聖母訪問会という修道会から、ぜひ木造でエコ的生活を送れる修道院を建てたいという強い希望が、神谷先生のところに寄せられました。
背景には、カソリック2000年改革があり、信仰のなかにもエコロジーの実践を追求していくことがひとつの大きな目標となりました。そうした生活を実現するための共同体づくりとして土地探しから作業が始まりました。様々な事前交渉を経て、いくつかの候補地のなかからこの丘が選ばれたそうです。

延べ面積約1100uの三浦修道院は、3工区大中小3社で建設されました。小は、シスターのお知り合いでカトリック信者でもある葉山に住む工務店。中は、地元の神社仏閣をてがける工務店。大は、修道会と付き合いの長いゼネコン。見学会では3者が手がけた 部分を見比べることができました。

広々とした土間にペレット式のストーブのある玄関から中に入ると、左手に地域の人にも開放されている畳の集会スペース。その奥の掘りごたつのある座敷で神谷先生の説明を聞きました。


ペレットストーブ

壁は石灰クリームのうすいベージュが基本、広々とした廊下の床は場所により杉、栗を使い分けています。廊下の右手は台所と食堂、左手はシスターの個室が並んでいます。どの個室も戸は開いていて、布で目隠しがしてある程度。


和風の聖母訪問会修道院正面入口


建物の説明をなさる神谷先生

廊下の途中にボイラー室があり、ソーラーパネルで発電して給湯機を動かしています。
さらに奥に進むと、一風変わったスペースが。明るい土間の中央に木で囲まれた水盤。


鐘楼室内の水盤

その上を見上げると、四角形の白い壁が先細りに高く伸びている。この教会のシンボルの鐘楼です。

そして、さらに奥には初めて目にする畳のお御堂が。天井は高く、梁が渡してあり、天窓がついているので雨の日でも自然な明るさが感じられます。


お御堂の見事な梁の骨組み

 


鐘楼の内部見上げ


鐘楼


お御堂の祭壇。
後ろには東京湾が一望

十字架がかかる壁の後ろはぐるりと廊下で囲まれていて窓から東京湾が一望できました。
外にはパーマカルチャーを学んでいるというシスター達の菜園や風力発電機がありました。
菜園にまく水は雨水を再利用していて、文字通り、その土地の持つ自然の力を生かした造りになっていました。


シスター達のパーマカルチャーの菜園


かたちも楽しいパンのアースオーブン



三浦半島の風を受けて
くるくる回る発電器


屋根にソーラー
発電パネルの乗る宿舎棟

訪れてみて、自然光が差し込み、木の香りの漂う建物の中にいると、自然とリラックスできるということが実感できました。また、その土地の持つ力を生かすことがとても理にかなっていることもよく理解できました。


三浦半島の植生が保存されている

あいにくの雨模様でしたが、もう一度すっきりと晴れ上がった日に訪れたらどんなに見晴らしもよく気持ち良いだろうと思いました。 


廃物利用の雨水タンク。
菜園の水やりに活躍

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