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ワークショップ・見学会 活動内容

2009年5月30日(土曜日)

埼玉県小川町 霜里農場 見学会

集落

下里集落では今年から畑と田圃全部が有機無農薬栽培になった。金子先生の35年間の努力が、地元農民の心を動かした。日本一安全な集落が再生した。

多少の雨が降ったものの何とか天気にも恵まれた非常に有意義なカリュキラムでありました。
有機農園の現況、取組、方法論をお聞かせ頂き、現地説明から簡単な農園作業をやらさせて頂き、又合鴨農法の見学までもさせてもらいました。
農作物への取り組みに留まることなくエネルギー、動力源となる環境対応型の農業機械の改良、改善及び有機農業への人材育成へも尽力されているお姿は、農業の裾野の広さを強く感じ、これからの正しい農業への期待感も感じさせられました。
農園の代表であり、当日の講師であった金子さんの今日までの有機農法への取り組みには想像できないご苦労を教えられ、周りに理解されなかったこと、独自の試行錯誤、天候、自然の厳しさなどをくぐり抜けてこられたその上に、現在も更なる最善の有機農法へのお取り組みには頭が下がる思いでありました。
(O記)

緑の濃くなった丘陵を背に豊かに
みのった麦秋の畑が拡がる。

霜里農場の合鴨農法は成鳥を使う。その為には田植え1ヶ月後に放すので、現在は用水池で出動準備中。野犬と猛禽類に襲われる被害が大きい。

トマトを横にして植え付けると、
根をいっぱい生やして丈夫になる。

コンパニオンプランツによるトマトの植え付け。ニラとトマトの根を絡ませると、病気になりにくい。

かぼちゃとネギのコンパニオンプランツ栽培

益虫。
温室の端に麦をうえて、アブラムシを集める。するとアブラムシを求めて、テントウムシが集まって、温室内のイチゴを守る。麦に集まるアブラムシは苺にはつかない種類なので被害はない。

今年の稲苗を前に、金子先生。
田圃150坪あればお米を3俵収穫できるので、1家族が1年間食べていける。
稲の種の選び方、苗の育て方、植え方、薬を使わない草取りの仕方を話してもらう。

バイオガスプラントで作った液肥に、野菜苗をつけてから植えると良く育つ。

残菜をバクバク。農場は乳と肥料をもらいます。
昨年は牛が畑の横に浸食してきた竹を開墾していました。だからこの牛の名前は「かぐや姫」

イチゴのハウスの主。飛び回っては、干し草で昼寝。仕事は野ネズミとモグラ退治だろうか。

ブドウと金子先生。
「ハニーデュー」というブドウでとても甘くて農薬いらずで作りやすい品種。

温室内の踏み込み温床。
堆肥の熱を利用して早春の野菜苗を作る。温かくなったら肥料に使う。

薪ボイラー。
近山の木の手入れで採れる薪で燃料をまかない、給湯に使う。

バイオディーゼル。
農作業は思いの外、石油を使う。何しろ国が無税にしているぐらいだ。ここ霜里農場の農機具の燃料はバイオディーゼルに変えてしまった。いまは天ぷら油の廃油を使っているが、菜種栽培をして地域で循環したいそうだ。

ソーラーと雨水。
雨水貯水をソーラー発電のポンプで汲み上げるシステム。電気が無いときは手押しポンプをつかうことで、水は自立でまかなえる。

ニワトリ。
元気いっぱい。有機野菜でそだったニワトリから栄養豊富な玉子と鶏糞をもらう。

バイオガスプラントで発生したメタンガス。
煮炊きに使える。


集落全部が無農薬有機栽培の下里を見学。
穂をたれた麦畑が山間をうねるように続く。夏を迎え濃い緑に変わっていく里山に対比するように、畑は一面ブロンズ色だ。収穫された麦畑の後には、大豆が植えられるそうだ。糖度がとても高い地元在来種だ。下里でつくられている麦も大豆も収益性が高く、金子先生の夢だった集落全部を無農薬有機栽培にする事を、実現した。頭で解っていても生活のかかっている農家にとっては大事な問題だった。
もともと美しい丘陵地の里地であったが、空気がきれいになり心地よい。四季折々何度も来てゆっくり散策してみたいと思った。
(Q記)

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