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北軽井沢プロジェクトのワークショップ 活動内容

2008年5月3日〜6日 ワークショップのご報告

5月3日(土)1日目
主にしたこと:じゃがいもの植え付け、山菜採り、庭づくり

「キタカル キタカル なんだか響きがいいな」
そんなことを考えながら、5日間のワークショップに参加してきました。
東京を発つときは雨模様だったのに山を越えるとみるみる快晴に恵まれ、澄んだそら色を背景にくっきりと浅間山や白根山が見えます。きらきらと輝く新緑の色合いが美しく、幾重ものみどりが迎えてくれました。お天気に歓迎されているようなすがすがしい気分でオルガネラコテージに到着。自然エネルギーを活用して快適な住まいづくりをしていこうという試みを実践しているエコビレッジ施設です。

■午前:じゃがいも植え付け
まずはじゃがいもの植え付け作業からスタートです。種芋を置き、一歩進んでまた植える。交互に左右の足を踏み出して、ゆっくり歩くようなリズム、低い体勢で等間隔に植えていきます。後ろの人が土をかけて踏んでいく流れ作業。私は長靴を履いて行いましたが、地下足袋を持参している方が土の感触が足裏に伝わって心地いいと話してくれました。 何人かで農作業を進めると効率がよく、数時間のうちに畑ができあがりました。今年の夏以降収穫ができるそうで、植えたジャガイモがどれだけ獲れるか楽しみです。ただひとつ問題があって、イノシシ被害対策。難題です。畑仕事ははじめてで慣れないことは見よう見まねで覚えていく。毎日の生活で必要な食べものを生み出す自給自足という行為は気持ちがよく、身体が生き生き喜んでいる声が聞こえました。

じゃがいも畑
■午後:山菜採り(前半)
午前の作業が終わり休憩の後、裏山へ山菜採りに繰り出しました。先生の後について林を散策していると、いろいろお話を聞くことができて高山植物の勉強になります。
寒冷地の樹木や山野草探訪を楽しみながら、たらのめ・うど・しいたけ…こんなに食べられるの?という程、みんな夢中でどんどん収穫していきます。(来年のため2番芽は残しておく)
採りたての山菜をその日のうちにてんぷらにしていただくというなんとも幸せなお食
事。当然絶品(結局、その晩と翌日は天ぷら蕎麦でぺろりとたいらげました)これも
北軽ワークショップ、魅力のひとつです。

山菜山菜

■午後:庭づくり(後半)
午後の作業は庭づくり。大きな石から配置して、小さな石もバランスを見ながら置いていきます。隙間が植物を植えるスペースになるということで、完成図を頭にイメージしながらもくもくと庭造りに励みました。ハーブ類を中心とした苗を方角や成長した様子を考えながら、肥料と堆肥を土に混ぜつつ植え込みしていきます。他にもスイセンやシャクヤクの木をコテージの周りに植えました。
庭に植えた植物たちがどんなに育つか待ち遠しいです。
とくに木の枝を連ねたアーチの両側から棕櫚縄を張ってクレマチスのつるを絡めたので、次回は成長して背が伸びてトンネル状に花が咲いている風景が見られるか、とても楽しみです。

苗を植えました植物の成長が楽しみです
■参加した感想
このワークショップは忘れかけていた人間の暮らし方の原点を意識するきっかけをくれる機会になりました。暗くなったら早く寝て、鳥の声と太陽の陽射しで目が覚める。
当たり前のこと。しっかり汗を流した後はごはんもおいしく感じるということで豊食の日々が続きます。環境について頭であれこれ考えるより先に五感を使って体感すれば、気持ちよく暮らすということはなるほどこういうことなのかと心にすんなり入ってくる。自然と自分たちが住んでいる地球についてもっとしりたいと思う。参加した人たちはあのゆったりとした時間が恋しくなってきっとまた北軽井沢へ足を運ぶようになるのだろう。あっという間の一日目が終わりました。新鮮な空気に美味しい湧き水、からだ全身で深呼吸したような、充実した日々を過ごしました。
(文章・Yさん)


5月4日(日)2日目
主にしたこと:山桜見学、植木の移植

5時半頃 もぞもぞ起床。早朝から日焼けが心配になるほどの快晴でした。

■朝:山桜見学
6時 またぎの黒岩さん宅へ向けて出発昨日、オルガネラコテージへ着いてすぐの
お茶のときに輪を囲んでくださった黒岩さん。デジカメに納めたご自宅の満開の山桜を、ぜひ拝見したい…と、早朝の訪問を決行。イギリスの田園風景を思わせる木立を抜けて10分ほどで到着。見事な山桜の大木が、一行をお迎え。
さわやかな朝お庭全景
(写真)浅間山を背景に広がる、イギリスの湖水地方さながらのさわやかな朝の様子。

イノシシのえさやりが始まる。3兄弟うりぼうも、大人に混じって、頑張る。日本猿
もいる。烏骨鶏もいる。
ひとしきり観察した後、事務所にて、お茶のひと時。奥さま手作りの草もち、ラッキョ
ウ、梅干をたらふくいただく。窓の外は、はらはら散りゆく山桜。白根山と浅間山を
一望できる、贅沢な空間です。
お庭へ出て、早春の花々をご夫婦の解説により案内していただく。水仙、シラネアオイ、ギョウジャニンニクなどなど。白木蓮は甘い懐かしい香りがする。

■午前:苗木の移植(前半)
昨日石を敷いた前庭へ、いよいよ本庄より運び込んだ苗木たちの移植を開始。全部で100以上の苗木を一日で植え終わる計画…かなりの数です。

苗木を植える基本的な手順。(土の様子、木の種類、大きさなどで、方法は多少変わる。)
1)穴を掘る
2)肥料の粒を穴に撒いて、元の土と混ぜる
3)植木を入れて、元の土と堆肥を混ぜた土をかぶせていく。しっかり土を押し込む
4)埋めた植木の周囲を枝でつつく
5)水をやる


■午後(お茶前):苗木の移植
新たに3人が加わり、今回のワークショップで最多の10人が総勢で苗木をひたすら移植する。
カレーの苗、シャボンの苗、ノコギリ草、イカリ草…穴を掘る人、苗を植え込む人、
水をやる人、苗の配置、堆肥を運ぶ、雑草を抜く…みんなそれぞれ臨機応変にフォーメーションを組んで、手際よく作業を進めていく。
本日の午後お茶は、草屋根の上で。気持ちよい!美味しい!

草屋根の上で草屋根でお茶
(写真)たくさん人が屋根でくつろいでいる様子

■午後(お茶後):苗木の移植+ピザ生地作り+タラの芽採り+ピザ釜火おこし苗木の移植もラストスパート!本日到着組は完全防御でタラの芽採りに挑み、コテージ内ではピザ生地の仕込みやカレーの調理開始、ピザ釜にも火を入れ、各持ち場で着々と活動を進める。
18時、本日の作業終了!本日の目標だった苗木移植も、無事完了しました。

■夕食
コテージではタラの芽てんぷらが揚げたて、ご飯が炊きたて、庭では釜ピザが焼きたて…という贅沢な夕食!一日、お天道さまの下で汗を流して、温泉に浸かって、本当に幸せなことです。ビールを片手に、思い思いに今日の働きを振り返り、話は尽きない。星空を仰ぐ。

おまけ
朝食:野菜たっぷりお雑炊+丸干し+梅干&蕗味噌(黒岩さん奥さま作)
昼食:野菜たっぷりうどん+昨晩のタラの芽てんぷら+冷やっこ
夕食:野菜たっぷりカレー+釜焼きピザ+てんぷら
おやつ@草屋根:甘いパン+バナナ+蜂蜜梅+あずきキャラメル
お風呂:半出来温泉

■参加した感想
ガス代・電気代・水道代0円。自然エネルギーを活用して住まいを作るプロジェクト。
中に入ったら、どんな心地がするのだろうと、訪問をずっと楽しみにしていました。
足を踏み入れた途端、60兆個の細胞が隅々まで伸び伸び深呼吸しているような感じがしました。建具がまだ入っていなく土間から直接居間に続く構造や、下塗りを終えた状態の土壁、板張りの床、吹き抜けの二階…参加前に「体の調子よくなるよ!」と聞いていた通り、2泊3日の短い滞在でしたが、普段の都会の生活で身にまとって剥がし去ることのできずにいた目に見えないもやもやを、すっかり「毒抜き」できたような実感がありました。素晴らしさは建物だけにとどまらず、足の裏へ伝わる土の感覚、真夜中の静寂で鼓膜が休まる感じ、川端を歩く時の水と緑の混ざった香り、ぐるり囲む連峰を見渡して視界のストレッチ…、環境全体で心体頭の調和を取り戻させていただいたように思います。今回のワークショップは、建物そのものへ手を加える作業ではなく畑作りと庭作りがメインでしたが、「衣食住をもって暮らしを営む」ことをあたらめて感じ、行動するよい機会となりました。多謝。(文章・Mさん)

浅間山が見えてきました

オルガネラコテジーズ

じゃがいも植え付け

山菜採り

山菜採り

山菜採り

庭づくり:石を配置します

木の枝のアーチ

お茶の時間

山桜

黒岩さんご夫婦

早春の花

苗木の移植

移植作業の様子

作業の様子

草屋根

ピザ釜

 

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