カナメモチ・レッドロビン
樹々の新芽がいっせいに芽吹く頃、ひときわ鮮やかな紅色の生垣が街のあちらこちらで見られる季節である。近年急速に増えた生垣がレッドロビンであることは間違いない。他の樹種と異なり、その鮮紅色はこの季節に咲く花よりも目立ち、ひと目でその存在は知ることができる。
これとは反対に、減少しているのはカナメモチである。新芽のほんのりとした赤味は、昔はそれなりに目立ったものの、今では同じ仲間のレッドロビンに押されてしまったようだ。品の良さというよりも色彩の強烈さが好まれる時代なのかもしれない。
バラ科の常緑広葉樹で、共に東北地方まで植栽される。5月頃、10月頃に刈込んで整形するが、その後に出る新梢もまた紅色が美しい。 |