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よしい 里山農学校 EN農クラブ moles

活動報告
2005年
2月13日(日)

 冬場においても農家さんの仕事は尽きませんが、その中でも大事な仕事の1つ、味噌の仕込みを体験しました。

 仕込みの前日の準備には3名が参加。まずは、大豆を煮る大きな釜の準備から。金たわしでよく磨き汚れを取ったあと、水をいれ、一度煮立たせて、そのまま一晩水を入れておきます。こうすることで、鉄の灰汁が取れます。同じように臼にも一晩お湯を入れておき、灰汁を取ります。

  それから、大豆や麹、塩をそれぞれの分量に分けて袋に入れます。大豆はぬるめのお湯でよく洗い(今回は水に浸しておける時間が短かったため)汚れを取った後、3倍程度の水に一晩浸しておきます。これで、前日の準備は終わりです。

※平井さん家の手作り味噌(基本的な分量)
 大豆 2.5キロ
 米麹 1.25キロ
 麦麹 1.25キロ
 塩  1キロ
 水

 夜は平井さんが近くの銭湯に連れて行ってくれました。なにしろずっと外にいたので、体の芯から温まりほっと一息です。夕食は、奥様と息子さんご夫婦お手製のおいしいご馳走をたっぷりといただきました。平井さんがもうすぐお誕生日とのことで、皆でお祝いもして、楽しい夜を過ごしました。

  そして、仕込みの当日。まだ暗いうち、朝の4時半から始まりです。大豆を釜に入れ、火をつけて煮ていきます。沸騰したら、ふきこぼれないように弱火でじっくりと2〜3時間、柔らかくなるまで煮るのですが、薪で炊くので火加減がなかなか難しいです。そうこうしているうちに、空が明るくなってきました。

 そろそろ朝食にしましょうということで、食材を取りに畑へ。まだ凍っていましたが、ほうれん草や水菜、にんじんなどを収穫しました。新鮮でおいしい食べものがすぐそこにあるという生活は素晴らしく、本当の豊かさを実感します。朝食は、焼きおにぎりと具だくさんの野菜汁とたくあん漬け。パクパクとお腹がいっぱいになるまで食べてしまいました。

  朝食が食べ終わり一息ついたころ、地域で参加している方々が集まってきました。いよいよ仕込みの開始です。煮上がった大豆を臼に入れ、杵でどんどんつぶしていきます。

大豆がつぶれたら、大きなトレーに広げてあら熱を取ります。 あまり熱いと麹菌が死んでしまうためです。ある程度熱が冷めたら(35℃くらいが適温)、大豆をつぶしたものと、米麹・麦麹・塩を混ぜたものとをよく混ぜ合わせます。

  大豆と麹が混ざったら、しっかりと空気を抜きながら、ソフトボールくらいの大きさの味噌玉を作ります。味噌玉ができたら、それを隙間が出来ないよう瓶に投げ入れていき、空気が入らないよう、ギュッギュッと押し込みます。1段積めたら、それと同じ要領で瓶がいっぱいになるまでどんどん積んでいきます。出来上がったら、このまま蓋をせずに2日ほど置いておき、その後、サランラップをして、その上に塩を一つまみほど乗せて、仕込みは完了です。

  瓶は、日が当たらずに、涼しくて温度変化の少ないところで半年以上、保管します。梅雨時に一度、混ぜ返して、カビが出ていないか確認します。もし黄色や黒い色のカビが出ていたら、丁寧に取り除きます。白いカビであれば、混ぜ合わせてしまって構わないそうです。

 仕込んだ味噌は、土用の丑の日を過ぎた頃から食べられるそうですが、ぐんとおいしくなるのは、発酵が進んだ年明け以降だそうです。2年、3年と発酵させると、また味に深みが増すそうです。

 第一弾の仕込みが終了したころ、緑の家学校から当日参加のメンバーが到着しました。総勢大人12名、子供6名の大所帯です。平井さんから味噌作りの流れを教えていただいた後、それぞれが杵で大豆をつぶし、麹と混ぜ合わせ、味噌玉をつくり、持参した容器に味噌を仕込んでいきました。小さなタッパーを持参した人もいて、ちゃんと味噌を出来るかどうか、ちょっと不安です。(ある程度の量がないと、発酵が進まないかもしれないとのことでした)

 仕込みが無事に終了したところで、お昼になりました。地域の方々がおにぎりや温かいお汁を作ってくれ、あっという間に平らげてしまいました。

 そして午後は、にらの植え替えやキャベツの種まきなど、畑のお手伝い。お土産用に長ネギも収穫しました。夕方帰りがけに、平井さんが地粉でうどんを作ってくれ、皆でおいしくいただいて、夕方、帰宅となりました。