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よしい 里山農学校 EN農クラブ moles

活動報告
2005年
5月14日(土)
 〜15日(日)

ワークショップ:米作り(1) 種もみ蒔き

 5月14日、15日の2日間で、米作りワークショップの第一弾、種もみ蒔きを行いました。平井さんのお手伝いをしながら、無農薬のお米を作るという企画です。

 無農薬のお米を作ると簡単に言いますが、田植えからの1ヶ月間の除草は、ほんとうに大変だという話です。日差しがどんどん強くなる季節、前屈みになりながら、泥をかき回すように雑草の根を切っていく地道な作業。それを3回ほど行います。もっとも、そうならないように、先手先手で雑草の成長を抑えていくやり方があるということですが。さてさて、これからどうなるか楽しみです。

 前置きが長くなりましたが、今回のワークショップは男性4名の参加。長野から参加してくれた脇野さん、横浜から参加の原田さん・谷口さん、と中澤です。

 種もみ蒔きは、ただ種もみを蒔けばよいというものではなく、種もみの選別→殺菌消毒→浸水させて発芽準備させるという作業から始まります。これは、種もみ蒔きのだいたい1週間くらい前に行いました。


唐箕(トウミ)

 まず、唐箕(トウミ)という種もみを選別する機械を使って、良い種もみと悪い種もみに分別します。これは、上から種もみを落としていくときに、横から風を送ることにより、軽いものは外に飛び、重いものはそのまま下に落ちるという仕組みになっています。重いものが良い種もみなので、それだけを使用します。


温熱による消毒

 その次に、良い種もみを殺菌消毒します。多くの農家さんでは、化学薬剤を使用するそうですが、平井さんのところでは、温熱によって消毒を行います。種もみをネットに入れ、60℃の温熱の中に5分間浸します。熱すぎると発芽しなくなってしまうので、温度管理は慎重に行います。でも、これだけで十分、殺菌・殺虫ができるそうです。

 

温熱消毒の後は、すぐに水に浸し、種もみの熱を下げます。そして、水に1週間以上漬けておき、発芽しやすい状態にしておきます。種もみの成長には空気が必要なので、その間、水は毎日変えてやるそうです。こうして種もみが鳩胸の状態になったら、種まきが出来ます。

 

  始めに、苗箱を用意します。堆肥を混ぜた床土を、30cm×60cmの大きさの苗箱に入れたものを80枚ほど作ります。

続いて、これから育苗を行っていくプールを作ります。必要な長さの竹を切り出してきて、枠を作り、内側の地面をローラーで水平にならし、ブルーシートを引きます。

 
  その上に、先ほど作っておいた苗箱を並べ、水を張ります。ちゃんと水平になっていないと、均等に水に浸らずに、まだら模様になってしまいます。これで種を蒔いても、発芽がばらばらになってしまい、具合が悪いのです。実際、ぼくたちがやったところは、かなりまだらになっていて、高さを調整するのにずいぶん苦労しました。

 うまく調整できたら、種もみを蒔いていきます。種まきローラーを使って均等に蒔いたあと、種が薄い部分に手で蒔きます。
 

  その後、もみが隠れる程度の土をかけ、仕上げに籾殻くんたんをかけて完成です。

支柱を立て、ビニールを被せて、1ヶ月ほどの間、じっくり育苗していきます。ちゃんと発芽してくれるかどうか、楽しみです。

 日本人にとって、主食の米。生きることの基盤となる主食をまかなうということは、野菜とはまた違った充実感があります。

 次回は、6月18日・19日で田植えを行います。興味がある人は気軽に参加してくださいね。今年の米の味は格別ですよ!