2003年度「緑の家学校」開校にあたり、木工家具デザイナーの小田原健氏の講演会が行われました。「幼い頃から物づくりが好きで、デザイナーになりたくて家具職人になった」という小田原氏は、普通なら捨てられてしまう間伐材や倒木を家具として生き返らせる仕事を続けています。
講演会当日は森林や自然環境について20年来取り組んできた経験から、木材の有効利用(日本の国土の約75%は森林であること、国産材をつかうことがどうして大切なのかなど)についてたくさんの興味深いお話をしてくださいました。FSCやWWFという団体の活動内容すらも知らずにいた学校の新入生たち。当日はノートとペンを片手に熱心に小田原氏のお話を聴いていました。その他一般参加者もたくさんご参加くださり、「地球規模で自然を守るという言葉に感銘した」などの感想をいただきました。
小田原 健氏プロフィール
1934年静岡県生まれ。東京芝家具業界にて木工作家・職人基礎技術を修得。建築家・吉村順三氏に従事した後、東京芸術大学講義を経て(株)ベル研究所を設立。ジェトロ派遣指導員としてスウェーデン大使館家具事業指導、フィリピン家具産業育成指導、北欧パイン材家具デザイン・製作指導などにあたる。現在、長野県田中知事脱ダム宣言サポート、緑のダムプロジェクトの活動にあたっている。
芝先生:エコガーデンの基本、肥料・堆肥、薬としての植物・ハーブ「2010年までにやるべきことは全てのエネルギー消費量を半分以下にすること!」 | 三浦先生:年間作付計画の立て方、病害虫の種類 「 いちごのランナーは一郎 ちゃんよりも二郎ちゃんの方が良いのです」?? |
後藤先生:土壌学、土の性質、土壌診断と土壌改良 「顔に泥を塗るなんて言葉はもってのほか!土は植物を成長させる大地の源です」 | 本橋先生:植物種子の蒔き方、種とり方法、苗の定植、株の手入れ 「在来品種とF1品種の違いがわかりますか?」 |
世田谷区で最も歴史のある特別養護老人施設、芦花ホーム。ここで園芸療法を取り入れて約2年になります。当日は芦花ホームの園芸療法活動のリーダー役でもある棚橋さんに講師をしていただいての見学会となりました。最初に施設内の庭を見学した後、参加者全員で実際に植物の苗を植えつける実践講座を行いました。その後、会議室にて芦花ホームでの園芸療法についてレクチャーがあり、芦花ホームでの作業年間スケジュールやメンテナンスの方法、実際に園芸療法を行って改善された利用者の例など盛りだくさんのお話をしていただきました。
赤いエプロンが棚橋先生
○感想コメント(疋田さん)
驚くほど広い庭を見学した後、太陽の下で苗の植え替えをしました。山盛りの腐葉土を赤玉土を手で混ぜ合わせるとフカフカで気持ちいい。プランターにたった4つ植えるのに色の組み合わせなどが以外と難しくて、あれこれ迷いながらたのしく植え付けました。そして棚橋先生のお話が印象的でした。園芸療法は「ボランティアが参加者の会話を引き出すよう心掛けて、一緒に園芸作業をしながら信頼関係を築いていく」ということ。それまで想像していたのは「緑が人を癒す」という植物と人間との関係だけでした。実例なども聞き、植物を介して人と人が関わり合い治療をしていく、より深い豊かなものなんだと感心しました。現在、日本には園芸療法士の資格がないそうです。園芸や植物、体のリハビリ、心のケアなど、幅広く専門的な知識を要するでしょうし、社会的に認知されても良いのではないか、と思います。
低木やハーブの間から利用者が植えた一年草が顔を覗かせています
梅雨の合間の晴れた土曜日、調布市神代寺植物公園に隣接した植木畑:曼珠苑にて造園用植物の勉強会を行いました。
今回、講師を引き受けてくださったのは曼珠苑社長の内田さん。また、内田さんは藪会(樹木回復のプロ集団)の親方でもあります。みずから全国に渡って病気にかかった樹木を数多く救ったお話を聞きました。そのうちの多くが土壌に問題があるということ、野菜と樹木では根本的に土の状態(Ph,微生物など)が違うということでした。やはり土作りが植物の生命線ということですね。その他にも腐葉土や、蝶のさなぎやメダカ、野菜畑なども見せていただき、参加者一同大満足の1日となりました。
講義の間にご馳走になったきゅうりは大変みずみずしく、美味しかった!
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