被災地はとにかく暗い!
仮設住宅の集会所は使いにくい!
みんなが集まれる場所を!
2011年7月。
赤浜小学校前の土地の持ち主、岡本カツ子さんが、仮設の集会所と店を建てることを承諾してくださり、「あかはまチロリン村プロジェクト」がスタートしました。
寄付を募り、最終的には400万円ほどの金額を集めることができました。
2011年8月。集会所とお店の基本イメージプランを作成。
コンセプトは
1.電気・ガス・水道がすべてなくなった震災をきっかけに、自然エネルギーを再発見。
2.住まいは身土不二、地産地消。
3.移築がしやすい(仮設建物)新しい伝統工法→床・壁・天井がパネルで簡単に分解・組立できる。
基礎だけが残っていた現場。基礎の形に合わせて設計し、基礎が足りない部分は補修しました。
基礎に合わせた設計にて、2011年11月、着工しました。
パネルと職人達が到着。壁パネルと柱の組立てを開始。
伝統構法の職人達。協力は三浦創建さんです。
2011年12月には、宮城県建築士会の協力により、外部廊下とデッキつくりも行いました。
2011年12月。第一期工事が完成しました。
右側がお店、左側が集会所です。
以下は、建物の設備の説明です。
木材は地元の木(杉、赤松、その他広葉樹)を使いたかったのですが、訪ねた製材所になく、
天井・床・壁パネルを三浦創建(信州)でつくり、現地で組立てました。
トイレの排水としては、ニイミトレチによる土壌浄化システムをつくりました。
毛管浄化システム株式会社さんの協力のもと、地元の方々と一緒にワークショップを行いました。
雨水利用システム。
雨樋からの取水装置と雨水タンク(ステンレス製)を2か所設置。
災害時の飲み水確保に。普段は洗車、掃除、花の水やりなどに使用します。
協力はタニタハウジング株式会社さんです。
太陽熱温水器。
ガラス真空管方式高効率仕様です。
協力は、大成工建株式会社さんです。
非常用電源としての、独立型ソーラー発電システム。
パネル+蓄電池+コントローラーで、災害時に照明が使用可能です。
LED照明を設置。12V直流電源で省電力、長寿命です。
ペレットストーブ設置。(2012年3月)
オーストラリア大使館と、オーストラリアのNPO法人HWAより寄贈していただきました。
合鴨有機無農薬本畳。
杉材とともに、室内の浄化、調湿効果を期待できます。
協力は、NPO法人 矢部川流域プロジェクト さんです。
こうして、災害時の避難所に適応できる自然エネルギーを装備した建物が完成しました。
・毛管浄化システム(土壌菌分解)によるトイレ。
・太陽熱真空管式温水器(浴室給湯)→のちに増築
・雨水タンク(非常時の補給水)
・国産杉による移築可能な伝統構法(室内空気浄化)
・アイガモ農法による無農薬有機畳(室内空気浄化)
・ペレットストーブ(高齢者でも操作が簡単)